2006年 12月 21日
タフでなければ生きていけない -男たちのアマゾンロマンチック街道ー
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先週まで一週間ほどアマゾンに行ってきた。
The Amazon Tocuhで企画した「アマゾンロマンチック街道」のデモツアーに
行っていた。
「アマゾンはロマンチックなのです」 だとか、「アマゾンの風物詩を感じてほしいのです」
とか 「アマゾンはやさしい」 などと説明し、トラベルエージェントの
関係者を対象にした「アマゾンロマンチック街道」のデモツアーが成立したからだ。
アマゾン ”ロマンチック” 街道と銘うつからには、オレはこのデモツアーはオンナの
参加を前提に考えていた。
コースも細かくチェックし、季節を選び、蚊ハエブヨの類が登場しない、街と自然を組み合わせロマンチックという名前にふさわしいコースを綿密に設定した。
そして従来のアマゾンの大自然の驚異、ワニそしてピラニアのイメージを一挙に覆し
オンナにも十分楽しめる ”アマゾンはロマンチックだ”ーということを証明することを目論んでいた。
さてデモツアーの日程が決まり、参加者のリストを作った。
俺は東京トラベルエージェントの女性担当者、アメリカ向けの販売代理人候補者
アマゾンタッチのメンバーのオンナと 三人のオンナの参加を想定していた。
あとはオトコが何人来てもかまわない。
でも 「ポイントはオンナだな」 と勝手に決めていたのだ。
なにしろ ロマンチック街道だからなー
いよいよこのデモツアーの参加者の最終確認に入ったときだ。
多忙をきわめる先進国からの参加だから、参加人員の増減はあるだろう
と予想はしていた。しかし参加メンバーが最終的に確定しそのリストをみたとき
オレは瞬間的に
「ヤッパリ来たかー」
と思った。
参加メンバーが全員 100%完璧にオトコだけだったのだ。
前にも書いたが 俺の仕事人生で登場するのは全員と言っていいくらいオトコーばかりでオンナが登場するシーンはほとんど記憶に無い。
ブラジルへ来てから仕事上の関係や付き合いもほぼ100%オトコだけ。
東京時代よりむしろその傾向は強化されている。
そしてオレはその状態の継続をまったく望んでいない。
オレはにこのデモツアーで
「ついにオレのオトコオンパレード人生に終止符を打てる」
と密かに期待していたのだがー。
そのショックから立ち直ったオレはアマゾンでデモツアーの準備している相棒のSに
連絡を入れた。
「ウエルカムドリンクのハイビスカスのナントカカクテルはやめ、
ブラジル焼酎でいく」
「採れたてのピーコクバスの香草風味はやめ、肉でいく」
「デザートはカットだ。酒のつまみ強化だ」
「チリ産白ワインは中止。 ビールを大量に積み込め」
「質より量だ」
「どうしたんだ、何で変更なんだ?」
「参加は全員オトコだ、オレたちと同世代だ、ウルトラマンとあしたのジョーだ」
じつはおれは参加者リストをみたとき、オンナ不参加にについての軽い失望と同時に
確信したことがあった。
ーこれは楽しい旅になる、間違いない-
このデモツアーのポイントは木造平底船を借り切ってアマゾンを移動する点にある。
小さい船ではないから、スペースは広く、メンバー以外の他人の視線を気にしなくていい。
見られることもない。そして食料も好きなだけ積み込める。昼寝もゴロ寝も自由だ。
料理のオバサンも入れた。洗濯もしてくれる。
そこに酒の飲めそうな同世代のオトコが少人数があつまって、アマゾンを背景に
クルーズするわけだから楽しいに決まっているのだ。
なにしろオンナがいないから気兼ねが無い。
ただ一点おれが心配していたことがあった。
それはオトコだけツアーによる
”ボートの体育会の部室化”だ。
オトコだけでボートに乗るとこれが高い確率で発生するのをオレは知っていた。
以前企画した日米欧アドベンチャーツアーでモロ発生していたからだ。
これは世界共通の現象なのだ。
さてオレたちは ”ロマンチック街道” のコースを順調にこなしていった。
透明なクリークにもぐったり、浸水林に入ったり、古い町を歩いたり、教会を見たりした。
予想通りみな親しくなって楽しかった。
さて旅も終わりに近づいたころ、オレは夕日のアマゾンを航行している船でシャワー
を浴びてスッカリ気持ちよくなってデッキに戻った。
デッキではアマゾンタッチのメンバーのYがイビキをかきながら半裸でマグロのように横たわっていた。
上半身ハダカでビールを飲んで居眠りをしているオトコもいる。
着替えをしているオトコの見たくもないシリがモロ目に入ってきた。
オレのトランクは半空きで下着などグチャグチャに詰め込まれ一部がはみ出している。
ボートの天井のあちこちにタオルとかT-シャツとかが引っ掛けてあて風にふかれて
ヒラヒラしていた。
それを眺めているオレは下着ひとつでバスタオルを肩にかけ、
足でトランクのフタを蹴り開けながら缶ビールのプルトップをプシューとちぎっていた。
オトコドモの表情はとても穏やかに見えた。
それは昔通っていた高校の、真夏の午後の柔道部の部室の光景そのものであった。
ーボートで行くアマゾンはロマンチックだ、でもオトコだけでいくと部室になるー
The Amazon Tocuhで企画した「アマゾンロマンチック街道」のデモツアーに
行っていた。
「アマゾンはロマンチックなのです」 だとか、「アマゾンの風物詩を感じてほしいのです」
とか 「アマゾンはやさしい」 などと説明し、トラベルエージェントの
関係者を対象にした「アマゾンロマンチック街道」のデモツアーが成立したからだ。
アマゾン ”ロマンチック” 街道と銘うつからには、オレはこのデモツアーはオンナの
参加を前提に考えていた。
コースも細かくチェックし、季節を選び、蚊ハエブヨの類が登場しない、街と自然を組み合わせロマンチックという名前にふさわしいコースを綿密に設定した。
そして従来のアマゾンの大自然の驚異、ワニそしてピラニアのイメージを一挙に覆し
オンナにも十分楽しめる ”アマゾンはロマンチックだ”ーということを証明することを目論んでいた。
さてデモツアーの日程が決まり、参加者のリストを作った。
俺は東京トラベルエージェントの女性担当者、アメリカ向けの販売代理人候補者
アマゾンタッチのメンバーのオンナと 三人のオンナの参加を想定していた。
あとはオトコが何人来てもかまわない。
でも 「ポイントはオンナだな」 と勝手に決めていたのだ。
なにしろ ロマンチック街道だからなー
いよいよこのデモツアーの参加者の最終確認に入ったときだ。
多忙をきわめる先進国からの参加だから、参加人員の増減はあるだろう
と予想はしていた。しかし参加メンバーが最終的に確定しそのリストをみたとき
オレは瞬間的に
「ヤッパリ来たかー」
と思った。
参加メンバーが全員 100%完璧にオトコだけだったのだ。
前にも書いたが 俺の仕事人生で登場するのは全員と言っていいくらいオトコーばかりでオンナが登場するシーンはほとんど記憶に無い。
ブラジルへ来てから仕事上の関係や付き合いもほぼ100%オトコだけ。
東京時代よりむしろその傾向は強化されている。
そしてオレはその状態の継続をまったく望んでいない。
オレはにこのデモツアーで
「ついにオレのオトコオンパレード人生に終止符を打てる」
と密かに期待していたのだがー。
そのショックから立ち直ったオレはアマゾンでデモツアーの準備している相棒のSに
連絡を入れた。
「ウエルカムドリンクのハイビスカスのナントカカクテルはやめ、
ブラジル焼酎でいく」
「採れたてのピーコクバスの香草風味はやめ、肉でいく」
「デザートはカットだ。酒のつまみ強化だ」
「チリ産白ワインは中止。 ビールを大量に積み込め」
「質より量だ」
「どうしたんだ、何で変更なんだ?」
「参加は全員オトコだ、オレたちと同世代だ、ウルトラマンとあしたのジョーだ」
じつはおれは参加者リストをみたとき、オンナ不参加にについての軽い失望と同時に
確信したことがあった。
ーこれは楽しい旅になる、間違いない-
このデモツアーのポイントは木造平底船を借り切ってアマゾンを移動する点にある。
小さい船ではないから、スペースは広く、メンバー以外の他人の視線を気にしなくていい。
見られることもない。そして食料も好きなだけ積み込める。昼寝もゴロ寝も自由だ。
料理のオバサンも入れた。洗濯もしてくれる。
そこに酒の飲めそうな同世代のオトコが少人数があつまって、アマゾンを背景に
クルーズするわけだから楽しいに決まっているのだ。
なにしろオンナがいないから気兼ねが無い。
ただ一点おれが心配していたことがあった。
それはオトコだけツアーによる
”ボートの体育会の部室化”だ。
オトコだけでボートに乗るとこれが高い確率で発生するのをオレは知っていた。
以前企画した日米欧アドベンチャーツアーでモロ発生していたからだ。
これは世界共通の現象なのだ。
さてオレたちは ”ロマンチック街道” のコースを順調にこなしていった。
透明なクリークにもぐったり、浸水林に入ったり、古い町を歩いたり、教会を見たりした。
予想通りみな親しくなって楽しかった。
さて旅も終わりに近づいたころ、オレは夕日のアマゾンを航行している船でシャワー
を浴びてスッカリ気持ちよくなってデッキに戻った。
デッキではアマゾンタッチのメンバーのYがイビキをかきながら半裸でマグロのように横たわっていた。
上半身ハダカでビールを飲んで居眠りをしているオトコもいる。
着替えをしているオトコの見たくもないシリがモロ目に入ってきた。
オレのトランクは半空きで下着などグチャグチャに詰め込まれ一部がはみ出している。
ボートの天井のあちこちにタオルとかT-シャツとかが引っ掛けてあて風にふかれて
ヒラヒラしていた。
それを眺めているオレは下着ひとつでバスタオルを肩にかけ、
足でトランクのフタを蹴り開けながら缶ビールのプルトップをプシューとちぎっていた。
オトコドモの表情はとても穏やかに見えた。
それは昔通っていた高校の、真夏の午後の柔道部の部室の光景そのものであった。
ーボートで行くアマゾンはロマンチックだ、でもオトコだけでいくと部室になるー
by theamazontouch
| 2006-12-21 14:01